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  • 大学7

    所謂其(いわゆるそ)(こころばせ)(まこと)にすとは、(みずか)(あざむ)()きなり。 惡臭(あくしゅう)(にく)むが(ごと)く、好色(こうしょく)(この)むが(ごと)し。 (これ)()自謙(じけん)()う。 (ゆえ)君子(くんし)は、(かなら)()(ひとり)(つつし)むなり。

    小人閒居(しょうじんかんきょ)して不善(ふぜん)()し、(いた)らざる所無(ところな)し。 君子(くんし)()后厭然(のちえんぜん)として、()不善(ふぜん)(おお)いて、()(ぜん)(あらわ)す。 (ひと)(おのれ)()ること、()肺肝(はいかん)()るが(ごと)(しか)り。(すなわ)(なん)(えき)かあらん。 (これ)(うち)(まこと)あれば(そと)(あら)わると()う。 (ゆえ)君子(くんし)(かなら)()(ひとり)(つつし)むなり。

    曾子曰(そうしい)わく、十目(じゅうもく)()(ところ)十手(じゅっしゅ)(ゆび)さす(ところ)()(げん)なるかな。

    (とみ)(おく)(うるお)し、(とく)()(うるお)す。心廣(こころひろ)體胖(からだゆた)かなり。 (ゆえ)君子(くんし)(かなら)()(こころばせ)(まこと)にす。


  • 大学8

    所謂身(いわゆるみ)(おさ)むるには、()(こころ)(ただ)しうするに()りとは、身忿懥(みふんち)する所有(ところあ)れば、(すなわ)()(ただ)しきを()ず。 恐懼(きょうく)する所有(ところあ)れば、(すなわ)()(ただ)しきを()ず。 好樂(こうらく)する所有(ところあ)れば、(すなわ)()(ただ)しきを()ず。 憂患(ゆうかん)する所有(ところあ)れば、(すなわ)()(ただ)しきを()ず。

    心焉(こころここ)()らざれば、()()えず、()きて(きこ)えず、(くら)いて()(あじ)()らず。

    (これ)()(おさ)むるには、()(こころ)(ただ)しうするに()りと()う。


  • 大学9

    所謂其(いわゆるそ)(いえ)(ととの)うるには、()()(おさ)むるに()りとは、人其(ひとそ)親愛(しんあい)する(ところ)()いて(へき)す。 ()賤惡(せんお)する(ところ)()いて(へき)す。 ()畏敬(いけい)する(ところ)()いて(へき)す。 ()哀矜(あいきょう)する(ところ)()いて(へき)す。 ()敖惰(ごうだ)する(ところ)()いて(へき)す。 (ゆえ)(この)みて()()しきを()り、(にく)みて()()()(もの)は、天下(てんか)(すく)なし。

    (ゆえ)(ことわざ)()()り、()わく、(ひと)()()()しきを()()く、()(なえ)(おお)いなるを()()しと。

    (これ)身修(みおさ)まらざれば、(もっ)って()(いえ)(ととの)()からずと()う。